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平成21年度決算状況

一般会計

1.財産の推移

平成21年度の王滝村一般会計決算額は、 歳入総額1,861,091,220円、歳出総額1,720,212,414円である。 平成20年度との比較は、歳入265,143千円増、歳出249,690千円の増となり、歳入歳出ともに昨年度と比較して大幅に増額となっている。主な要因は、国の経済対策で実施された「地域活性化経済危機対策臨時交付金」「地域活性化生活対策臨時交付金」の両臨時交付金に係る事業費の増による。平成15年度以降の決算額の対前年度増減比率は、第1表のとおりである。

(第1表)単位:%

区分 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 20年度 21年度
歳入 12.4 12.5 ▲24.8 ▲25.9 17.5 ▲18.9 16.6
歳出 12.6 12.8 ▲25.9 ▲42.9 15.7 ▲20.2 17

2.財政収支の状況

平成21年度の収支の状況は、実質収支で134,854千円となった。 平成19年度以降の財政収支の状況は、第2表のとおりである。

(第2表)単位:%

項目 19年度 20年度 20年度
歳入 1,966,667 1,595,948 1,861,091
歳出 1,843,794 1,470,522 1,720,212
形式収支 122,873 125,426 140,879
翌年度に繰り越すべき財源 0 22,678 6,025
実質収支 122,873 102,748 134,854
前年度実質収支 79,856 122,873 102,748
単年度収支 43,017 ▲20,125 32,105
基金積立金(財調分) 70,362 142,423 126,944
繰上償還金 0 0 0
基金とりくずし額(財調分) 368,626 33,124 0
実質単年度収支 368,626 89,174 159,049

3.歳入について

歳入の執行状況は、予算額1,887,908千円に対し、収入済額1,861,091千円で執行率98.6%となっている。又、調定額に対する収入未済額は60,361千円であった。
村税の調定額は318,009,220円であり、前年度より11,371千円・率で3.5%の減、決算額では前年度より13,292千円・率では4.8%の減となっている。村税の内、83.7%を占める固定資産税は、219,243,025円で、前年度より9,699千円・率(4.2%)の減となっている。又、14.3%を占める村民税は37,367,658円で、前年度より▲3,425千円・率で(▲8.4%)となっている。
村税の徴収率は82.3%で、前年度より1.2ポイント下がっている。滞納額は、現年課税分・滞納繰越分を合わせて55,073,503円(前年度53,106,278円)で前年度より1,967千円・率で(3.7%)増となっている。

区分 18年度 19年度 20年度 21年度
年度末滞納額 39,916千円 46,554千円 53,106千円 55,073千円
徴収率 86.50% 84.90% 83.50% 82.30%

歳入決算額の47.0%を占める地方交付税(普通交付税・特別交付税)は、874,296千円であり、前年度より52,890千円・率で(6.4%)の増なっている。

区分 18年度 19年度 20年度 21年度
普通交付税 696,735千円 703,160千円 753,287千円 792,396千円
対前年増減 ▲25,284千円 6,425千円 50,127千円 39,109千円

財源別決算(第3表参照)については、前年度と比べて自主財源が27.2%、依存財源が72.8%で、歳入合計で前年度比較16.6%の増額決算となっている。
財源別の主な増減要因は、自主財源は対前年比34,378千円減り506,286千円であった。これは財源不足を補うための財政調整基金繰入金が大きく減額になったためである。また、依存財源は対前年比299,521千円増えて1,354,805千円であった。地方交付税、国庫支出金、村債の増額による。

(第3表)歳入財源別決算状況 単位:%

財源別歳入科目 決算額 構成比 対前年
自主財源 村税 261,872 14.1 ▲4.8
分担金・負担金 2,856 0.2 3.3
使用料・手数料 15,625 0.8 6.7
財産収入 29,280 1.6 3.4
寄付金 9,699 0.5 21.6
繰入金 5,349 0.3 ▲88.9
繰越金 125,426 6.7 2.1
諸収入 56,179 3 38.5
小計 506,286 27.2 ▲6.4
依存財源 地方交付税 874,296 47 6.4
国庫支出金 243,301 13.1 1607.1
県支出金 59,287 3.2 ▲0.5
地方譲与税 43,285 2.3 ▲6.5
利子割交付金 396 0 ▲14.3
配当割交付金 95 0 ▲28.6
株式等譲渡所得割交付金 47 0 0
地方消費税交付金 12,003 0.6 3.8
自動車取得税交付金 10,527 0.6 ▲40.0
地方特例交付金 3,268 0.2 ▲69.2
村債 108,300 5.8 47.5
小計 1,354,805 72.8 28.4
合計 1,861,091 100 16.6

4.歳出と主要事業について

歳出総額は、予算額1,910,586,000円に対し支出済額1,720,212,414円で、予算に対する執行率は90.0%(前年度87.6%)である。主な要因は、国の補正予算に伴う臨時交付金等が年度末交付となり、全額繰越事業となったものである。
主要事業等については次のとおりである。

(1)交通通信体系の整備

地域活性化生活対策臨時交付金事業で除雪ダンプ・凍結防止剤散布機・軽トラック2台を整備した。また、地域活性化生活対策臨時交付金事業と地域活性化経済危機対策臨時交付金事業により村道4路線で道路改良工事を実施した。林道春山線を村道に昇格し村道が9,045.3m増えた。

(2)文化・教育施設の整備

国の地域活性化生活対策臨時交付金事業・地域活性化経済危機対策臨時交付金事業・学校教育ICT環境整備事業により、ここ数年滞っていた施設修繕、教育教材を整備した。20年4月より遠距離通学・通園者の支援としてスクールカーの運行を開始した。遠距離通学は高原地区、遠距離通園は滝越地区と二持地区で実施した。文化・社会教育、公民館活動については、県の地域発元気づくり支援金を受け御嶽山学習講座を開講し地域の再発見事業を行った。

(3)生活環境施設及び福祉・厚生施設等の整備

21年5月に身体障害者入所施設に新規で1名、12月に地域活動支援センターに新規で1名それぞれ入所、通所した。施設入所者は身体障害者・知的障害者合わせて6名の方が入所されている。衛生費については、国の地域活性化生活対策臨時交付金事業により新型インフルエンザ対策用マスクと消毒液を全戸に配布した。また、AEDを2台購入し役場と保健福祉センターそれぞれに整備した。

(4)産業の振興

県の元気づくり支援金事業により、カブ菜洗浄機と給水用ポンプを整備した。また、モンキードック養成事業を九蔵地区において実施した。国の地域活性化生活対策臨時交付金事業・地域活性化経済危機対策臨時交付金事業により二子持農業用貯水槽と漬物工場の修繕工事を実施した。林業費については、国庫補助の森林造成事業及び県補助を導入し、保育を主とした森林整備を実施した。また、長野県森林税を導入した里山整備事業に附帯した村有地をモデル的に景観整備を実施した。有害鳥獣駆除については、村内各所でサル・イノシシの被害があり中でもサルの被害については、トウモロコシの生産農家も増えたこともあり被害が拡大傾向にある。捕獲数は、サル18頭、イノシシ7頭、クマ4頭(学習放獣)であった。有害駆除従事者の高齢化による従
事者担い手確保のため今年度から狩猟免許取得費用の補助制度を設け2名の方が取得された。観光費については、王滝村観光総合事務所と連携し宣伝事業や各種イベント事業を実施した。村直営観光施設については、指定管理者制度の導入も含めた運営方法の見直しが必要と考える。

(5)性質別決算状況等

第4表の性質別決算状況からは、歳出合計で前年度比較17.0%の増となった。人件費は対前年度12.1%の増となった。扶助費は57.7%の増となった。
義務的経費全体では、4.3%の増となった。投資的経費は、普通建設費が649.9%と大幅な増となった。災害復旧費は発生しなかった。

(第4表)歳出性質別決算状況 (単位:千円・%)

経費別区分 平成20年度 平成21年度
決算額 構成比 決算額 構成比 対前年増減比
人件費 288,801 19.7 323,852 18.8 12.1
扶助費 25,326 1.7 39,929 2.3 57.7
公債費 330,791 22.5 308,953 18 ▲6.6
小計 644,918 43.9 672,734 39.1 4.3
物件費 156,584 10.6 186,477 10.8 19.1
維持補修費 5,754 0.4 58,462 3.4 916
補助費等 422,224 28.7 429,503 25 1.7
投資的 普通建設 21,700 1.5 162,733 9.5 649.9
経費 災害復旧 0 0 0 0 0
小計 606,262 41.2 837,175 48.7 38.1
繰出金・積立金他 219,342 14.9 210,303 12.2 ▲4.1
合計 1,470,522 100 1,720,212 100 17
区分 平成20年度決算額 平成21年度決算額 増減額 対前年比(%)
目的別歳出の状況 議会費 12,360 22,027 9,667 78.2
総務費 528,734 509,170 ▲19,564 ▲3.7
民生費 109,970 150,316 40,346 36.7
衛生費 80,251 100,813 20,562 25.6
労働費 2,406 2,405 ▲1 ▲0.0
農林水産業費 24,386 50,586 26,200 107.4
商工費 20,307 299,295 278,988 1,373.60
土木費 21,652 113,190 91,538 422.8
消防費 44,005 63,031 19,026 43.2
教育費 46,657 100,426 53,769 115.2
災害復旧費 0 0 0 0
公債費 330,791 308,953 ▲21,838 ▲6.6
諸支出金 249,003 0 ▲249,003 皆減
歳出合計 1,470,522 1,720,212 249,690 17

(6)地方債の年度末残高

(単位:千円)

会計区分 地方債等現在高(元金のみ)
一般会計 2,230,173
国保診療施設費事業会計 24,917
簡易水道事業費会計 36,839
農業集落排水事業費会計 213,412
観光施設事業費会計※ 208,635
2,713,976

※年賦未払金元金を含む

5.主な財政指標等

(財政健全化指標)

区分 平成19年度 平成20年度 平成21年度 増減
実質赤字比率 0 0 0
連結実質赤字比率 0 0 0
実質公債費比率(%) 41.6 32.1 23 ▲9.1
将来負担比率 250.6 172.2 112.9 ▲59.3

(その他の財政指標)

区分 平成18年度 平成19年度 平成20年度 増減
財政力指数 0.274 0.273 0.273
経常収支比率(%) 79.7 77.5 76.5 ▲1.0
起債制限比率(%) 10.8 10.1 10.2 0.1

特別会計

1.国民健康保険(事業勘定)

(1)歳入歳出の状況
歳入総額128,340,899円
歳出総額96,697,156円
差引額31,643,743円
翌年度繰越額31,643,743円

(2)決算状況は、単年度収支は毎年黒字となっており年度末の支払い準備基金残高も若干増加し34,720千円となり、基金からの繰入を行わなかった。ここ数年医療制度改正、医療費の動向等に伴う国保会計への大きな影響も無く比較的安定した運営状況が続いている。

2.国民健康保険診療施設費

(1)歳入歳出の状況
歳入総額56,013,494円
歳出総額56,001,920円
差引額11,574円
翌年度繰越額11,574円

(2)県衛生部・県立木曽病院・波田総合病院の支援により周2日2名の医師を派遣いただき、体験診療を合わせて年間100日間の診察を行うことが出来た。
歳入では、新型インフルエンザの予防接種などの要因もあり診療収入が前年比609千円の増となった。歳出では、生活対策臨時交付金事業で分包機の更新を行った。

3.老人保健事業費

(1)歳入歳出の状況
歳入総額444,402円
歳出総額444,402円
差引額0円
翌年度繰越額0円

(2)平成20年度の制度改正により老人保健から後期高齢者医療へと移行したことにより、20年3月診療分を最後に医療費等の支払いが行われた。

4.後期高齢者医療事業費

(1)歳入歳出の状況
歳入総額10,354,790円
歳出総額10,354,790円
差引額0円
翌年度繰越額0円

(2)決算額は、10,354千円で前年比3%の増となった。一般会計からの繰入金は3,387千円で保険料軽減分(公的補填分)と事務費分(システム使用料等)であった。

5.村営水道事業費

(1)歳入歳出の状況
歳入総額25,331,268円
歳出総額24,354,024円
差引額977,244円
翌年度繰越額977,244円

(2)料金収入は、19,803千円で対前年度比2.2%の減であった。一般会計からの繰入金は国の地域活性化生活対策臨時交付金事業で、溝口浄水場ろ過砂の取替工事を実施した。

6.おんたけ高原簡易水道事業費

(1)歳入歳出の状況
歳入総額21,602,970円
歳出総額19,514,958円
差引額2,088,012円
翌年度繰越額2,088,012円

(2)料金収入は、17,071千円で対前年度比1.3%の減であった。この会計においては、自主財源(使用料・基金)が確保されており一般会計からの繰入金は無い。

7.農業集落排水事業費

(1)歳入歳出の状況
歳入総額66,975,929円
歳出総額66,802,649円
差引額173,280円
翌年度繰越額173,280円

(2)料金収入は、11,842千円で対前年度比0.1%の減であった。一般会計からの繰入金16,400千円と下水道平準化債38,700千円を借入し下水道事業債の繰上償還を実施した。21年度の加入は無く全体の普及率は96.8%であった

8.簡易排水事業費

(1)歳入歳出の状況
歳入総額2,199,425円
歳出総額2,149,850円
差引額49,575円
翌年度繰越額49,575円

(2)料金収入は、1,053千円で対前年度比0.2%の増であった。一般会計からの繰入金は、1,100千円で施設維持管理費等を行った。21年度の加入は無く全体の普及率は83%であった。

9.宅地造成分譲事業費

(1)歳入歳出の状況
歳入総額23,849円
歳出総額19,950円
差引額3,899円
翌年度繰越額3,899円

(2)二子持地区の分譲宅地は、7区画のうち6区画が分譲済みであったが、年度中の分譲は無く、1区画が残っている。

一般会計・特別会計全般について改善すべき事項

1.村税の滞納及び税外収入等の収入未済について

(1)村税 単位:円

区分 過年度分 21年度分 合計
村民税 個人分 270,774 797,881 1,068,655
  法人分 336,000 552,000 888,000
固定資産税 43,776,148 10,381,900 54,158,048
固定資産税不納欠損額 ▲141,800 ▲921,800 ▲1,063,600
軽自動車税 9,600 12,800 22,400
入湯税 0 0 0
合計 44,250,722 10,822,781 55,073,503

(2)財産収入(財産運用収入) 単位:円

区分 過年度分 21年度分 合計
土地貸付料 2,721,531 777,193 3,498,724
住宅家賃 405,300 1,320,000 1,725,300
合計 3,126,831 2,097,193 5,224,024

(3)雑入 単位:円

区分 過年度分 21年度分 合計
保健福祉センター使用管理経費 0 64,083 64,083

収入未済額合計 60,361,610円

一般会計の収入未済額は上記のとおりであり、20年度末収入未済額57,065,423円と比較し
3,296,187円対前年5.8%と増えている。
特に固定資産税は、大口滞納者6人が全滞納額の81%を占めており、ほとんどが観光産業や木材産業の事業者である。21年度中に新たに倒産整理中になった会社2社、個人事業主1件あるなど、大口滞納者からの納付が見込めない状況が続いている。

会計名 過年度分 21年度分 合計
国保健康保険(事業勘定) 1,020,600 1,946,500 2,967,100
後期高齢者医療事業費 29,300 ▲29,300 29,300
村営水道事業費 324,092 338,877 664,969
おんたけ高原簡易水道事業費 3,186,570 586,690 3,773,260
農業集落排水事業費 70,359 184,942 255,301
簡易排水事業費 4,410 ▲4,410 0
特別会計収入未済額合計 4,637,331 3,023,299 7,660,630

特別会計の収入未済額は上記のとおりであり、20年度末収入未済額8,651,110円と比較し
990,480円対前年11.4%の減となった。

この記事へのお問い合わせ先

王滝村役場 総務課 財政係

長野県木曽郡王滝村3623番地 王滝村役場
TEL:0264-48-2001

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