王滝検定解答結果 第14問
正解です。
解説
正解は、女の名前です。
御嶽山のコマクサ・・・・
むかしむかしのお話です。
信州の小諸の近くにある小さな村に、おこまという、それはやさしい母親と、おいちという、美しい気立てのいい娘が、幸せに暮らしておりました。
ところが、ある年の秋も終わりの頃です。このかわいいおいちが、ふとした風邪がもとで、病の床についてしまいました。そして、娘の病気は日増しに悪くなっていくばかりでした。
母親のおこまは、心配でたまりませんでした。いろいろと手を尽くし、近郷近在の医者という医者はもちろんのこと、あらゆる薬という薬を飲ませましたが、いっこうに病気は良いほうに向かいませんでした。
いつしか、暖かい春となりましたが、娘は衰弱の一途をたどるばかりで、医者もとうとう見放すような状態になりました。
思案にあまった母親のおこまは、わらにもすがる気持ちで、はるばる信州の西の端にある霊山、木曽御嶽神社にやってきて、娘の病気全快を一心に祈りつづけました。
そして3、7、21日の満願の日、とうとう夢のお告げがあったのです。
「わが御岳の頂上には、金銀に輝く葉を持ち、美しい桃色の花が咲く小草がある。娘の病気には、その草をとってきて飲ませよ」
母親は大喜びで、さっそく御嶽の頂上に登りました。そして、お告げの植物を探しあてて、急いで家に持ち帰りました。それを娘に飲ませたところ、夢のお告げどおり、その草はたいへんよく効き、さしもの難病もたちまちのうちに全快したのでした。
それからは、この小草のことを、娘を思う母親、おこまの名をとって、オコマグサというようになり、それがいつしかコマクサと呼ばれるようになったということです。
(日本の民話300/旅先で聞いた昔話と伝説:著者/池原昭治)
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